尿路結石②
尿管結石の治療について
尿管結石の治療は、患者さんの症状や結石の大きさ・位置によって異なります。
比較的小さな結石(5㎜以下)の場合は、自然に尿と一緒に排出されることが多いため、まずは保存的な対応が選択されます。
①保存療法
・水分摂取を増やす
1日2リットル以上の水分摂取を目安にしましょう。
尿量を増やすことで石の排出を促します。
※ただし、痛みがあるときは水分や食事は控えるようにしてください。
腎臓の圧がさらに高まり、傷みが悪化する可能性があります。
・鎮痛薬での痛みのコントロール
疝痛発作(激しい痛み)が生じた場合は、適切な鎮痛薬で症状を抑えながら自然排石を待ちます。
※治療中に38度以上の発熱が出た場合は、腎盂腎炎などの感染症の可能性があります。
速やかに泌尿器科を受診してください。
結石が10㎜以上に達した場合や保存療法で排出されない場合は、結石を破砕する治療が選択されます。
② 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
対外から衝撃波を照射し、石を細かく砕く方法です。
体に傷がつかない非侵襲的治療で、日帰りで行うことが可能です。
結石が大きくなってきたら適応されやすい治療法です。
③ 内視鏡手術(TUL・RIRSなど)
尿道から内視鏡を挿入し、直接結石を観察しながら取り除く治療です。
10㎜以上の結石や、強い痛みが長引く場合、ESWLで結果が得られなかった場合などに適応されます。
尿管結石は、早期に適切な診断と治療を行うことで、痛みや合併症を防ぐことができます。
「もしかして結石かも…?」と感じたらご相談ください。